同じ硬さ(ばね定数)のスプリングを使用しても、ダンパーの硬さは、取付位置やその他の要因で異なります。B-25 ばね定数ばかりは、ダンパーを車体に取り付けたときの実際に掛かる荷重の傾向を測ることができます。
前後サスペンションに掛かる垂直加重を測ることによって車のバランスや運動特性を把握し、車のセッティングをスムーズかつ的確に行うことができ大変便利です。
Sec.1 測定シリンダーの準備
1) 計測スプリングに黒をセットします。
2) 測定シリンダーのハンドルをビットに交換します。
Sec.2 車の準備
1) バッテリー、タイヤ等の走行に必要な物を全て搭載します。(走行可能な状態(ボディー以外))
2) 車高をセッティングし、測定しておく。
Sec.3 車の前後重量バランス比を計測・算出する
シャーシの下に小さな台(段差の付いた定規などが便利です。)を置き、バランスの取れるポイントを重心点「C」とする。
フロントアクスル「A」から重心点「C」までの距離(X)とリヤアクスル「B」から重心点「C」までの距離(Y)を計測し、前後重量バランス比を算出します。

 <例>ホイールベース260mmでX=135mm Y=125mmの車の場合
Sec.4 垂直荷重を測る
図2のようにダンパーステーのセンターに測定シリンダーを垂直に立て、測定シリンダーを押して、シャーシが地面に触れた時の測定シリンダーの目盛りを読みます。
その数字を10倍すると実荷重になり、更に車高で割ると垂直荷重となります。

<例>測定シリンダーの目盛り=100g/mmで車高が4mmの場合
100×10÷4=250
となり垂直加重は、250g/mmとなります。

フロントダンパーステー・リヤダンパーステーの2ヶ所で計測し、Sec.3で計測した重量バランス比と照らし合わせ、車のトータルバランスを見ます。
  フロント リヤ
前後重量バランス比 48% 52%
車高(H) 4mm 4.5mm
測定シリンダーの目盛り(X) 100g/mm 122g/mm
実荷重(P=X×10) 1000g/mm 1220g/mm
垂直荷重(P÷H) 250g/mm 271g/mm
荷重比 48% 52%

上の例ですと前後重量バランス比と垂直荷重比も同じ比率のバランスの良い車ということになります。
ちなみに重量バランス比とフロント・リヤの垂直荷重の比率が同じ場合がもっとバランスのとれたセッティングと言われています。一般的に重量バランスに比べフロントの垂直荷重が小さい(柔らかい)とクイックな特性となり、それとは逆にリヤの垂直荷重が小さい(柔らかい)とマイルドなハンドリングになります。バネ定数ばかりを利用して的確なセッティングを行いRCをより一層エンジョイしてください。

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